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最高裁裁判官国民審査の実証的研究  新刊

「もうひとつの参政権」の復権をめざして

最高裁裁判官国民審査の実証的研究

多角的に緻密に、膨大なデータから実情を読み解き、さらには“もうひとつの参政権”としての「国民審査」の潜在力を明らかにする。

著者 西川 伸一
ジャンル 人文・社会 > 社会
人文・社会 > 政治
出版年月日 2012/01/25
ISBN 9784772704960
判型・ページ数 A5・320ページ
定価 本体5,600円+税
在庫 在庫あり
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目次

序章 国民審査の潜在力
蟷螂の斧と順序効果/第二一回国民審査の衝撃/前史としての第一八回国民審査/国民審査の理想と現実/本書のねらい/付論・国民審査の開票手順


第1章 国民審査制度の成立過程

第1節 現行の国民審査制度のあり方
現行制度の概要/ 現行制度の問題点

第2節 国民審査制度の誕生
GHQ民政局によるマッカーサー草案起草作業/マッカーサー草案の確定へ/アメリカの裁判官州民審査/ケールス= ラスキ・プラン/ミズーリ州の裁判官任命・再任手続き/カリフォルニア州における裁判官州民審査

第3節 国民審査が日本国憲法に規定されるまで
日本側改正案の作成/「憲法改正草案」における国民審査条項/枢密院審査/「裁判官ノ有能無能ハ世人ノ能ク知ル所ニ非ザレバ」/衆議院本会議での質疑/衆院帝国憲法改正案委員会での質疑/衆院帝国憲法改正案委員小委員会における検討/貴族院での質疑/貴院小委員会における国民審査条項の削除可決/GHQ民政局の介入/貴院委員会における国民審査条項削除の逆転否決

第4節 国民審査法案の立案過程
憲法改正にともなう法制整備体制/国民審査法案要綱の起草/国民審査法案の起草/自書式から記号式へ、再び自書式へ/衆院議員による検討で再び記号式に/投票用紙における「注意」文言の修正/国民審査法の成立・施行/付論・点字投票は自書式

国民審査制度誕生をめぐる関連年表


第2章 国民審査全二一回の実証分析

第1節 投票率の推移とその原因
国民審査および総選挙の投票率の推移/第一回国民審査における投票用紙の「同時交付」/第二回から「棄権者数」が記録される/ 第三回で認められた「棄権の自由」/投票の秘密確保をめぐって/第九回が最大差となった理由/「投票上の注意三項目」を必ず掲載する埼玉県選管の国民審査公報/ 期日前投票のタイムラグ/鳩山邦夫の尽力

第2節 罷免要求率が示唆するもの
全般的罷免要求率の高率四回次/「司法行革」に対する自治体の反発/ダネルスキー仮説は依然としてあてはまるか/罷免要求率のポイント差が示唆するもの/×をつける有権者の半分以上は全員に×をつける/最高裁長官は認識されているか/「最高裁長官としての国民審査を」/中央選挙管理会の紛糾/ 長官再審査不要説を超えて


第3章 組織的罷免要求運動の消長

第1節 第九回国民審査と「司法の独立と民主主義を守る国民連絡会議」
組織的罷免要求運動が最高揚した第九回国民審査/第九回国民審査に対する野党各党の方針/与党自民党の対応/「司法の危機」の時代/「司法の独立と民主主義を守る国民連絡会議」の罷免要求運動

第2節 機関紙にみる共産党と社会党の罷免要求方針
共産党の罷免要求方針(第一回~第六回)/共産党の罷免要求方針(第七回~第一七回)/共産党の方針転換/社会党の罷免要求方針(第四回まで)/社会党・社民党の揺れ動く対応方針/公明党・民社党の態度

第3節 機関紙にみる総評の罷免要求方針
総評による戦闘的な方針提示/露骨なまでの「個人攻撃」/司法反動とはなにか/組織的罷免要求運動の終焉か


第4章 「本土」とは異質な沖縄県の国民審査

第1節 全般的罷免要求率の異質さ
顕著に高い沖縄県の全般的罷免要求率/第九回をめぐる沖縄県の組織的罷免要求運動/
沖縄固有の異議申し立てが沸騰した第一七回/全般的罷免要求率が五割を上回った六町村の個別事情/北海道の全般的罷免要求率が高い理由

第2節 国民審査投票率の異質さ
極端に低い沖縄県の国民審査投票率/なぜ沖縄県では国民審査投票率が低いのか


第5章 多人数審査と国民審査公報

第1節 構造化される多人数審査
今後も多人数対象の国民審査が続く/任命年齢の引き下げを/国民審査が予定調和ではなくなる

第2節 国民審査公報の記載内容の変遷
ようやく写真つき・字数制限なしに/ 司法制度改革審議会意見書が改正の背景に/記事内容に変化はみられるか/池田克の「功績」/過去二〇回の審査公報にみられる裁判官の「個性」


終章 国民審査をどうすべきか
廃止論の系譜/「真に国民の裁判所」になりきるために/○×式投票方式に改める/国民の関心をいかに喚起するか


基礎資料一覧
基礎資料目次
A 国民審査全二一回の執行結果
B 国民審査各回次の告示順罷免要求率グラフ
C 第一七回国民審査(一九九六・一二・二〇)で全般的罷免要求率が五割を上回った沖縄県内六町村の執行結果
D 国民審査公報の内容分析
E 国民審査制度、国民審査公報に関する新聞投書、社説
F 憲法調査会、衆議院憲法調査会および参議院憲法調査会『報告書』における国民審査に関する議論
英文要旨 (Summary in English)
あとがき
掲載ファクト一覧
引用・参照文献一覧
索引

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内容説明

多角的に、緻密に、
膨大な客観データから実情を読み解き、
さらには“もうひとつの参政権”としての
「国民審査」の潜在力を明らかにする。

 いわばずっと日陰者扱いされてきた国民審査に福音をもたらしたい。「もうひとつの参政権」として復権させたい。これが本書のねらいである。そのためにはまずなによりも、事実を明らかにしなければならない。(本書「序章」より)

 

 【著者】
西川伸一(にしかわ・しんいち)
 
http://nishikawashin-ichi.jimdo.com/
◉略 歴
1961年 新潟県生まれ
1984年 明治大学政治経済学部政治学科卒業
1990年 明治大学大学院政治経済学研究科政治学専攻博士後期課程退学
 同年  明治大学政治経済学部専任助手
1993年 同専任講師
2000年 同助教授
2005年 同教授
2011年 博士(政治学)取得
◉最近の著書
2003年 『会計検査院の潜在力』五月書房
2005年 『日本司法の逆説』五月書房
2007年 『楽々政治学のススメ』五月書房
2010年 『オーウェル『動物農場』の政治学』ロゴス
 同年  『裁判官幹部人事の研究』五月書房

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